H3ロケット打ち上げおめでとうございます

H3ロケット打ち上げおめでとうございます
Photo by Ümit Yıldırım / Unsplash

ほんとうによかったです。

去年、貴重な衛星をダメにしてしまったときは絶望していたんですが、本当に多くの皆さんのおかげでテスト打ち上げが成功して、「そうか、そうか ──!」という心持ちです。

ライブ配信の最後は、映画風にたくさんの関係者を挙げる映像の演出があり、とてもグッときました。ちょっと涙しました。

もしこれ打ち上げがうまくいかず途中で止まったりしたときでも、きっと流していたんでしょうね。昨年の打ち上げ処理中断の際に、愚かな記者が失敗だなんだと酷いニュースを流そうとしていましたが、最終的にオペレーションがどこまで予定通りにいくかにかかわらず、本当にたくさんの人たちが血と汗と涙を注いでこのプロジェクトを進めて打ち立ててきたのだと、その事実をたくさんの国民に知ってもらい、みんなに応援してもらいたい。その強い意志を感じました

エンドロールの「Special thanks」がこれほど心を込めて語りかけられることはそうそうない。そう思わされました。


その一方で、私の心の一部では、アラートも上がっていました。

いうなれば「乗っかりナショナリズム」になってはいないだろうか、ということです。オリンピックやワールドカップ、WBCでもありましたが、安易に「{任意の自分が所属する属性}代表への自己同一化」をすることの危険性、というものがあります。私は、頑張ってきたJAXAや関係各所のプロジェクトチームの一員ではない。

ただまあ、たんに冷めて斜に構えていればいいのかというと、そうではないと思います。もし私にいま小さい子供がいるならば、きっと「すごいねぇ! たくさんの技術者の人たちが頑張ったんだねぇ! 〇〇ちゃんも宇宙に行けるかなぁ!?」と笑顔で伝えていたと思うし、そんな自分でありたいと思います。

未来への希望、夢、たくさんの努力の結晶による達成、それによる笑顔と前進。それの根源的な歓びを、私たちは大切にするべきだ。その歓びを子供たちに伝えなきゃいけないし、それの小さな一助になることを目指すのがカッコイイって生き方で伝えなきゃいけない。私はそう思います。

乗っかりナショナリズムの影響は、ひとまず今のところ、私はきっと大丈夫だと思います。なぜなら、あのエンドロールに私の名前が無いことに、一人で勝手に悔しさを感じているので。

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Bluesky、フリー登録はじまりましたね

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私は少し前に招待コードでアカウントを作っていじってみていたんですが、制限なしになったことで一気に人が入ってきましたね。 はじめはエンジニアとかインターネット古参しか来ないんじゃないかと思っていたんですが、日本のタイムラインを見てみると普通のオタクやら日オタクやら、主婦から高校生くらいの子まで、いろいろな人が登録して使い始めているようです。 おりしも2月上旬で良い天気の日が続き、皆が「それぞれの青空」を投稿しているのを見ると、Twitterが始まって間もないころの「なんかいいものみつけたからおしえたげるね!」という素直な気持ちを思い出したんじゃないかと思えるようなタイムラインが続いています。 私も近所の公園に行く機会があったので、青空を背景に咲き始めた梅を写真に撮って投稿しました。 燈 (@openfire.site)梅の香りが漂ってくる青空Bluesky Social Blueskyのしくみについて、いいなと思うことが、タイムラインとフィードとフォロワー投稿の分離ですね。もちろん人によって使いかたが違うので、必ずこうだというわけではないのですが、「必ずしもフォロワー投稿欄を見

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クラフトインターネットだってさ

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私は2回、家を失っている。 いや、震災に遭ったわけではない。でもまあ、ある意味それに近いのかもしれない。だってこちらの事情に関係なく、一方的にその場が無くなってしまうんだから。まるで天災のようだ、と言っても間違いとは言えないだろう。ホームページサービスの終了というのはそういうことだ。 最近多くの人が感じていたことをいい感じに言葉にした人がいたみたい。クラフトインターネット。なるほどわかる。なにしろこのサイトはそういう気持ちで作られたのだし。コンセプトとまで言うのははばかられるけれど。 私はいわゆるインターネット黎明期の住人ではなく、学生の頃、2005年くらいからやっと自分のパソコンを持ってインターネットの各サービスを触り始めた世代の人間だった。あの頃はメールの仕組みもよくわからず(いちおう技術・家庭や情報の授業で聞いてはいたはずだけど)、とりあえず使わせてくれるらしいから使おう、という感じでYahooメールとかを使っていた。大学のパソコンでも自宅のパソコンでも使えるし、携帯でもいちおう見れたというのが大きかった。ローカルにメールのデータを保存しとくのってアホじゃないかな?って当時

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FPの相談をした

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去年結婚をするまでは、あまりお金に気を付けていなくて、基本的に生活費以外は全部趣味に使っていた。 とはいえ、ここ4年くらいは、収入が上がるごとに散財するのもよくないと思い、少し重めの貯蓄型の保険に加入し、強制的に徴収してもらっていた。毎月5万くらいで、すでに300万近くも払い込んでいた。こう言うと、「投資しておけばよかったのに、もったいない」という人もいるだろうけれど、私としては、継続的に強制的に貯金ができたので、それだけでもう万々歳でよかったな、という感覚である。単に別口座に貯金するだけでは、なにかの折に使ってしまっていただろうと確信している。(コミケとかグッズとかゲームとか漫画とか…)また、株や金融商品の類では、どうしても値動きが気になってしまい、仕事生活にマイナスになるだろうと思われた。 そんなこんなでやってきてはいたのだけど、今度子供が生まれるにあたって、ついにそんなガバガバ金銭管理を改善し、少しはまともに資産形成を考えねばなるまい。そんなわけで、4年ぶりにフィナンシャルプランナーさんに相談をしてみたのだった。 まずは、一般的なご家庭の考え方として、もう少し長期的な目線で

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なぜGhostなのか

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このサイトは、いわゆるCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)を利用して作られている。 いま世の中でもっとも使われているオープンソースのCMSはWordPressだ。私も以前会社のホームページや、簡易ECサイトを構築して使っていた。とにかく手間を掛けずにそれっぽいサイトを作るなら間違いない。しかし、今回はWordPressは採用せず、同じくオープンソースのGhost.orgを活用することに決めた。 なぜか。消極的な理由としては、PHPを見たくなかったからだ。いや、決してPHPが嫌いなわけではないし、書けないわけでもないのだけど、同じタイミングで複数の言語をできるだけ触りたくないのだ。いま、すでに進行中のプロジェクトでは、JavaScript(Express、Svelte)とPythonを使っている。ただでさえ、ちょいちょい調べながら実装するのだけで混乱しているのに、これ以上なんてやっていられない、というのが正直な気持ちだ。 また、将来的にAPI的に使えるかも、という打算もあった。少なくとも、Node.jsベースで作られているのならば(たしかkoaベースだった気がするが違うかも

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